峠 佑樹Toge Yuki舞踏カンパニーpeciko

台風が温帯低気圧に変わり、通り抜けていった。
今日は久々に空が抜けて、秋を感じる1日だった。だいたい秋というやつは気がついたらそこにいて、どこか置いてけぼりになったような気分になる。
春と秋は、おどりをおどるにはいい季節で、気温もそうだが春のちらちらとした日だまりや宵のなにかを孕んだような空気感、秋の白い光とすいこまれそうな空、花が咲き・実を結んで枯れていく様、どれもからだを浸すにはちょうど良いように思う。
「おどることは、難しいことではない」と思った次の瞬間には、一歩もおどれず途方にくれるような、ささやかな希望と絶望の入れ替わりがからだをより所在ないものにしてしまう。
秋は置いてけぼりの季節だ。

最近はよく、こころの在り処について考える。そもそも心じたいがなにかということもわからないのに、何処にあるかというのもわかる訳はないのだけども、自分にとってどうしようもなく欠けているもの・わからないこと、その先や手前にころがっているものたちのことを思う。
みえないものを拾おうとして、まだ屈めずにいる。周囲をうろうろと見回しながら、立ち尽くす時が大切になるよう、屈みこむ時をはかっている。
そうしていると、また置いてけぼりだ。

秋にもからだにも置いていかれて、きまり悪そうにまた眠れぬ夜に向かって歩いていく。

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